サルコペニアも予防!筋力維持する減量術 「理想のカラダとは?」(きょうの健康)
お正月に食べ過ぎた、減量しているつもりなのに体重が減らない…ちょっとの食べ過ぎや運動不足かもしれません。“食事の思わぬ勘違い”のほか、そもそも「減量が必要かどうかのセルフチェック」、サルコペニアを予防しながら健康的に減量するための「筋力チェック」をご紹介。
無理なく減量して、適切に体重管理するためのポイントを徹底解説!
減量成功の鍵:摂取エネルギーと消費エネルギーのバランス
体重の増減は、食事などによる摂取エネルギーと、基礎代謝や身体活動などで消費される消費エネルギーのバランスで決まります。
摂取エネルギーよりも消費エネルギーが少なければ体重は増え、摂取エネルギーよりも消費エネルギーが多ければ体重は減ります。
摂取エネルギーは、食べたものを記録する「食事調査」で調べるが、食事調査で摂取エネルギーを正確に把握するのは難しいです。
ちょっとした「つまみ食い」などは忘れてしまうことが多く、本人はそれほど食べていないつもりでも、実は摂取エネルギーが多くなってしまっていることがよくあります。
加齢による歩数減少と体重増加の関係
年代別の1日の歩数は、男性も女性も40代をピークに減少していく傾向があります。
加齢とともに身体活動量が減少し、消費エネルギーは減少していきます。
食事の量は必ずしもそれに見合って減っていかないので、摂取エネルギーが消費エネルギーを上回ってしまい、加齢とともに体重は増加しやすくなります。
減量の必要性:BMI(体格指数)の確認
自分が減量した方が良いかどうかは、肥満の判定に用いられているBMI(体格指数)を基準に考えます。
BMIは、「体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)」で算出します。
日本では、BMI25以上が肥満とされていて、心臓病や脳卒中、肥満に伴うがん(大腸がん、前立腺がん、子宮体がんなど)のリスクが高くなります。
特に、肥満で高血圧や糖尿病などを伴っている人は、改善を目指して減量することが非常に望ましいです。
一方で、BMIが目標とする範囲を下回る場合は、「痩せ」「低体重」となり、注意が必要です。
BMIは高すぎても低すぎても、死亡やフレイルのリスクが高くなります。
BMIを目標の範囲内におさめることが大切です。
健康的な減量のために:筋肉量と筋力低下に注意
健康的に減量するためには、筋肉量や筋力を減らしすぎないよう注意することが大切です。
筋肉量や筋力が低下して身体機能が低下した状態を「サルコペニア」と言います。
さらに、肥満があり、筋肉量が少なくて体を支えられないような、“肥満とサルコペニアが合併した状態”を「サルコペニア肥満」と呼んでいます。
サルコペニアはフレイルの原因になります。
フレイルは、筋肉量や筋力の減少だけでなく、精神・心理的な問題や孤立などの社会的な問題も抱えた、要介護状態の一歩手前の段階です。
男性も女性も、45歳以降は筋肉量が低下します。
何も対策をとらないと、筋肉量は1年で約1%減少すると言われています。
筋肉量が減ると筋力が低下し、移動する能力にも支障が出ます。
減量する場合は、適切な筋肉量と筋力が保たれているか、きちんと確認しながら、体重管理することがとても大切です。
自宅で簡単筋力チェック
筋力チェック①:立ち上がりテスト
自分の筋力を簡単にチェックできる2つのテストをご紹介します。まずは、安定したイスや台を使って行う「立ち上がりテスト」です。
テスト方法
- 40cmの高さのイスに浅めに腰掛ける。両足は肩幅程度に開き、両手を胸の前で組む。ひざと足首の角度は70度程度に曲げるのが目安。
- 反動をつけずに立ち上がり、そのままの姿勢を3秒間保つ。
両脚立ちが難しい場合
40cmのイスからの両足立ちが難しい場合は、すでに歩行が難しい状態です。
自立した生活に支障を来す可能性が高くなっています。
両脚立ちができた場合
両脚立ちができたら、片方の脚だけでも立ち上がれるかを確認します。
片脚を伸ばして立ち上がり、もう片方の脚で立ったまま3秒間保ちます。
片脚立ちができない場合
40cmの高さのイスで片脚立ちができない場合は、筋力が減少して移動能力が低下し始めている状態です。
両脚立ちと片脚立ちは40cmの高さで達成できたら、30cm、20cm、10cmとイスの高さを低くしてみましょう。
低い高さから立ち上がれるほど、筋力が強いことになります。
※立ち上がる際、反動をつけると後ろに転倒する危険があるため、反動はつけないようにする。無理はせず、ひざなどに痛みが出る場合は中止する。
筋力チェック②:2ステップテスト
「2(ツー)ステップテスト」は、下肢の筋力とバランス力、柔軟性を含め、総合的な歩行能力を確認するテストです。
滑りにくい床で行いましょう。
フローリングで行う場合は、はだしになるか、滑り止め付きの靴下を履きましょう。
テスト方法
- つま先をそろえて立ち、つま先の位置に印をつける。
- ジャンプせずに、できるだけ大股で2歩進み、両足をそろえて立つ。
- 印をつけた開始地点から2歩歩いたつま先までの距離(2歩幅)を測定する。
- 「2ステップ値」を計算する。
2ステップ値=2歩幅(cm)÷身長(cm)
例)2歩幅200cm、身長160cmの場合は、200÷160=1.25
2ステップ値が「1.3以上」であれば、問題ありません。
「1.3未満」の場合は、歩行能力が低下している可能性があります。
※急に大股で歩くと関節や足に負担がかかるため、2ステップテストを行う前は、ひざの曲げ伸ばしなどの準備運動をしましょう。
バランスを崩して転倒しないように、介助者がそばにいるときに行いましょう。
当院での対応
当院では減量に対して、漢方療法、AWG療法(自費)、運動器リハビリテーション(予約制)を行っています。
