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健康長寿!体と心をつくる 「気分を明るくする 通える居場所」(きょうの健康)

[2026.01.16]

今年も元気に過ごしたい!

高齢になると、自身を取り巻く環境が大きく変化することで、気分が落ち込みやすくなることがあります。

うつ状態は、高齢者の2~3割に見られます。

仕事や趣味、ボランティアの会など、通える先や居場所があると、外出や会話をする機会が増え、気分の落ち込みやうつ状態の予防・改善に大きく役立ちます。

外に出て人と会って、体を動かし、健康寿命を実現したい。

高齢者の心の健康:気分の落ち込みとその対策 

高齢になると気分が落ち込みやすくなる原因

高齢になると、自身を取り巻く環境が大きく変化することで、気分が落ち込みやすくなることがあります。

例えば、

  • 退職後に「やることがない」と思って自分の存在意義を失ったように感じる。
  • 収入の減少により、将来への経済的不安が次第に増す。
  • 子どもが自立して張り合いのなさや寂しさを感じる。
  • 家族や友人の病気や死別、交友関係の減少、自分自身の不調や病気、ペットロスなど、喪失感を覚える機会が多くなる。

気分の落ち込みは「うつ状態」につながる可能性も

こうした気分の落ち込みが「うつ状態」につながることがあります。うつ状態とは、気分の落ち込みがある程度強い状態を指しますが、一時的なものであり、1日のなかで元気な時間もある場合が多いです。

高齢者の2~3割に、こうしたうつ状態が見られます。気分の落ち込みが一日中続き、それが2週間以上継続する場合は、「うつ病」の可能性があります。精神科などでの専門的な治療が必要です。

うつ状態をそのままにすると、要介護状態や認知症につながるリスクが高くなり、健康寿命に影響します。

早期発見が重要:うつ状態セルフチェック

日頃から自分の心の状態を知り、早めに対処することが大切です。特に、「気分の落ち込みを感じるようになった」という人や、そうした自覚がなくても「周りの人から元気がないなどと言われることが増えた」という人は、下記のセルフチェック(高齢者うつチェック)を行ってみましょう。

15の項目すべてに答えて、合計点を数えてください。

  1. 今の生活に満足していますか 「いいえ」なら1点
  2. 生きていてもしかたがないという気持ちになることがありますか 「はい」なら1点
  3. 毎日の活動力や世間に対する関心がなくなってきたように思いますか 「はい」なら1点
  4. 生きているのがむなしいように感じますか 「はい」なら1点
  5. 退屈に思うことがよくありますか 「はい」なら1点
  6. ふだんは気分がよいですか 「いいえ」なら1点
  7. 何か悪いことが起こりそうな気がしますか 「はい」なら1点
  8. 自分は幸せなほうだと思いますか 「いいえ」なら1点
  9. どうしようもないと思うことがよくありますか 「はい」なら1点
  10. 外に出かけるよりも家にいることのほうが好きですか 「はい」なら1点
  11. ほかの人より物忘れが多いと感じますか 「はい」なら1点
  12. こうして生きていることはすばらしいと思いますか 「いいえ」なら1点
  13. 自分は活力に満ちていると思いますか 「いいえ」なら1点
  14. こんな暮らしでは希望がないと思いますか 「はい」なら1点
  15. ほかの人は自分よりも裕福だと思いますか 「はい」なら1点

このチェックは、「専門医に診てもらうべき うつの症状」があると疑われる人を見つけるために、実際に医療機関で使用されているものです。

  • 合計点が0~4点なら「健康
  • 5~9点なら「うつ傾向
  • 10点以上なら「うつ状態

10点以上の場合は、専門的治療が必要な「うつ病」である可能性もあります。

日常生活に支障があるほどつらい場合は、医療機関の受診を。

社会との繋がりが鍵:社会参加でうつ状態を予防

うつ状態を防ぐ効果があることがわかっているのが「社会参加」です。全国24の市町で、「うつではない高齢者」(高齢者うつチェックの点数が4点以下)約4万人を3年間追跡したところ、3年後に「うつ傾向やうつ状態」になった人(5点以上)は、男性では9.7%、女性では10.0%でした。

さらに、地域にある通う場所を8種類に分類し、それらへの参加の有無と、3年後のうつ傾向やうつ状態の発症との関係を調査しました。

8種類とは、スポーツの会、ボランティア、趣味の会、特技や経験を伝える活動、町内会や自治会、介護予防・健康づくり活動、老人クラブ、学習・教養サークル。

その結果、通う場所の種類が多い人ほど、新たにうつ傾向やうつ状態になった人は少なく、5種類以上参加している人は、まったく参加していない人と比べて、約25%発症率が低かったです。

社会参加がうつ病の発症率を下げる理由

社会参加でうつの発症率が低下する理由の1つは、外出することで「身体活動量が増える」ためです。1日20~30分間の歩行は、うつ状態の予防につながることがわかっています。

その要因の1つが、脳内で分泌される「セロトニン」という神経伝達物質です。セロトニンには気分を調整する働きがあり、ウォーキングやサイクリングなど一定のリズムの運動で分泌が促進されます。

社会参加でうつの発症率が低下するもう1つの理由は、社会的サポートを受けられるためです。社会的サポートとは、人と交流することで得られる手助けのことです。例えば、心配事や愚痴を聞いてもらうことも重要な手助けになります。気分の落ち込みが和らぎ、うつ状態の予防につながります。

話を聞いてあげることも、人の役に立つことにつながります。笑うことも、うつ状態の予防に効果があると考えられています。人と交流することで、笑う機会が増えることが期待できます。

地域との繋がりを深める:「通いの場」を活用しよう

厚生労働省は、要介護のリスクを予防するために「通いの場」をつくることを全国の市町村に呼びかけています。うつ状態や運動機能の低下を予防するためです。

通いの場は、地域の住民が主体となって運営されており、身近な集会所などに月1回以上の頻度で集まって、体操や趣味活動などの交流を行っています。

通いの場の名称は市町村によってさまざまですが、全国の市町村の98.2%に約16万か所あります。(※1) 誰でも気軽に参加しやすく、うつ状態がある人も多く参加しています。

通いの場の参加者約3,000人から得られたアンケートの回答では、多くの人が前向きな気持ちになる効果を実感しています。

  • 健康を保つことができていると思えるようになった(82.2%)
  • 人との交流が増えた(81.8%)
  • 「地域には助け合いの気持ちがある」と思えるようになった(81.6%)
  • しあわせを感じるようになった(80.2%)
  • 気持ちが明るくなった(75.5%)
  • 将来の楽しみが増えた(66.5%)
  • 通いの場以外の会への参加が増えた(58.3%)

自分が住んでいる地域に「通いの場」があるかどうかは、自治体や地域包括支援センターに問い合わせてください。

家に引きこもりがちになっていた結果、気付いたときにはうつ状態になっていたというケースもあります。

通いの場に限らず、なるべく人と会って、会話や食事したりする外出機会をできるだけ増やし、身体を動かし、健康長寿を実現しましょう。

自然に触れる:緑や水辺へ出かけよう

ほかにもおすすめなのが、散歩や旅行です。

緑が多い地域や、湖・川・海など水辺の近くに暮らす人、よく訪れる人は、そうでない人と比べてうつ状態になる人が少ないという報告が国内外で数多くあります。

天気のよい日には、近くにある緑地や水辺に出かけてみるのもおすすめです。

当院での対応

当院ではうつ状態に対して、AWG療法(自費)を行っています。

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