「あご」の筋肉最新ケア!その不調を吹き飛ばせ(あしたが変わるトリセツショー)
厚生労働省の調査によると、現代の日本において顎関節症をはじめとするあごの不調や違和感を覚えている方は、約1,900万人にものぼるとされています。特にコロナ禍以降、口を開けると痛みが走る、音が鳴る、口が大きく開かないといった症状を訴える方が増加傾向にあります。
顎関節症と全身へ及ぼす深刻な影響
あごの不調の主な原因は、硬い食べ物の摂り過ぎや睡眠中の歯ぎしりなどによって、あごを支える咬筋に過度な負荷がかかり、筋肉痛のような状態に陥ることです。この不調を放置して悪化させてしまうと、あごだけの問題に留まらず、全身の健康を脅かす可能性があることが近年の研究で明らかになってきました。
あごの筋肉の衰えや不調が引き金となり得る全身症状には、以下のようなものが挙げられます。
- 認知機能の低下や頭痛
- 動脈硬化および歯周病のリスク増加
- 肩こりや転倒のしやすさ
- 飲み込み力の低下に伴う肺炎のリスク
ストレスが引き起こす「ちょい噛み」の正体
顎関節症の大きな要因として、専門家が特に注目しているのがストレスです。最新の治療指針では、それぞれのライフステージにおいて注意すべきストレス要因がまとめられています。
| 小学生 | スポーツ外傷(クラブ活動含む)、いじめ、家庭環境、受験 |
|---|---|
| 中学生・高校生 | 受験、クラブ活動(吹奏楽、コンタクトスポーツ等)、家庭環境、恋愛問題 |
| 大学生 | 定期試験、クラブ活動、就職問題、学習環境 |
| 成年期(〜40代) | 仕事環境(長時間のPC作業、人間関係等)、家庭環境 |
| 成年期(50代) | 仕事環境、家庭環境、スポーツ障害 |
| 壮年期(60代) | 燃え尽き症候群、過剰活動、家庭環境 |
強い噛みしめだけでなく、実は歯と歯が軽く触れ続ける程度の「ちょい噛み」が咬筋に大きな負担をかけます。リラックスしている時は上下の歯の間に隙間があるのが正常ですが、ストレスによって無意識に接触し続けることで、顎関節症へとつながるのです。
脳の勘違いが招くあごの不調の長期化
通常、咬筋が疲弊すると脳から歯を離すように指示が出ますが、過度なストレスが続くと、脳がその緊張状態を正常だと誤認してしまいます。不調がない人の「ちょい噛み」は1日(14時間中)1時間以下ですが、不調がある人は12時間も接触し続けているというデータもあります。
この脳の勘違いによって、咬筋には睡眠中の歯ぎしりの約60倍もの負担が蓄積されることになり、深刻な痛みや不調を引き起こす原因となります。
ちょい噛みを改善するアラーム・呼吸法
無意識に行っている「ちょい噛み」の癖を自覚し、改善するために有効なのが認知行動療法を取り入れたセルフケアです。スマートフォンを活用することで、高い改善効果が期待できます。
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アラームを1時間ごとに設定する
1時間(難しければ2時間)ごとにスマホのアラームやバイブを設定し、鳴った瞬間に自分が「ちょい噛み」をしていないか確認します。 -
大きく息を吐いて歯を離す
もし歯が接触していたら、大きく息を吐き出すことで自然に上下の歯を離す感覚を脳に覚え込ませます。
あごの筋肉をほぐして可動域を広げる最強ケア
あごに痛みがあると、無意識に動かすことを避けてしまい、さらに筋肉が硬くなるという悪循環に陥ります。痛みを恐れず、適切に運動療法を行うことが改善への近道です。
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咬筋のマッサージ
あごのエラから頬骨にかけて位置する咬筋を指で押さえ、円を描くように10秒間マッサージします。上下の歯を離し、少し痛みを感じる程度の強さで行いましょう。 -
大きく口を開けてキープ
顔を上に向けて、大きく口を開けた状態で5秒間維持します。口を大きく開けるのが難しい場合は、口をすぼめた状態でも構いません。
上記の手順を1セットとし、朝晩3セットずつ行うのが効果的です。ただし、激しい痛みが生じる場合は無理をせず中止してください。生活に支障がある場合は、日本顎関節学会が認定する専門医の受診をおすすめします。
誤嚥性肺炎を防ぐ「あご筋トレーニング」
あごの下にある筋肉の集まりである舌骨上筋群は、飲み込み動作を制御する重要な役割を担っています。この筋肉が衰えると、飲食物が誤って気管に入る誤嚥が起こりやすくなり、年間5万人が亡くなる誤嚥性肺炎の原因となります。
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ゴムボールをあごの下にセットする
反発力のある10cm程度のゴムボール(または丸めたバスタオル)を、あごと鎖骨の間に挟みます。 -
息を吐きながらボールを押し込む
鼻または口からゆっくり息を吐きながら、ボールをあごで押し下げ、5秒間キープします。
1セット10回を1日3セット目安に行いましょう。息を止めるとふらつきの原因になるため、必ず息を吐きながら行うことがポイントです。このトレーニングにより、効率的に飲み込みに関する筋力を高めることが可能です。
当院での治療
当院ではAWG療法を行っています。
