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腰痛 タイプ別の治療 決定版 「慢性腰痛 痛みをとるためにできること」(きょうの健康)

[2026.03.12]

最新の学会調査によると、日本国内で慢性腰痛に悩む人は約1,200万人にものぼると推定されています。日常生活に大きな支障をきたしている方も多く、近年の研究ではこの痛みには「脳」が深く関係しており、ストレスが症状を悪化させる要因であることが明らかになってきました。治療には、脳に働きかける薬の使用や複数の薬剤の組み合わせ、さらに認知行動療法を通じて痛みとうまく付き合う方法を学ぶことが重要です。

慢性腰痛の定義と日常生活への影響

一般的に慢性腰痛とは、腰の痛みが3か月以上続く状態を指します。鋭い痛みというよりは、重苦しい痛みがダラダラと続くのが特徴で、多くの人が日常生活において不自由を感じています。

腰痛が始まるきっかけには、腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症などの疾患、あるいは日頃の姿勢の悪さといった生活習慣があります。しかし、慢性腰痛の大きな特徴は、こうした根本的な原因が改善された後も痛みが緩和されない点にあります。場合によっては、原因が解決したはずなのに、以前よりも痛みが増してしまうケースも珍しくありません。

脳の機能が関与する慢性腰痛のメカニズム

近年の研究により、慢性腰痛は腰だけの問題ではなく、が深く関わっていることが判明しました。通常、私たちの脳には痛みを抑える自浄作用のような仕組みが備わっていますが、慢性腰痛の方 investment はこの機能に異常が生じています。

通常時の痛みを抑える仕組み
  1. 痛み信号の伝達
    怪我や病気で痛みが生じると、信号が神経や脊髄を通って脳に伝わり「痛い」と認識されます。
  2. 抑制物質の放出
    信号を受けた脳は、痛みを抑える物質であるセロトニンノルアドレナリンを放出します。
  3. 痛みの緩和
    これらの物質が働くことで、時間の経過とともに徐々に痛みを感じにくくなっていきます。

慢性腰痛を訴える方の場合、この仕組みが正常に作動しないため、いつまでも強い痛みを感じ続けてしまうのです。

ストレスによる痛みの悪循環

脳の抑制機能に異常をきたす主な要因の一つが過剰なストレスです。慢性腰痛の患者様は、以下のステップによって「痛みの悪循環」から抜け出せなくなることがあります。

  1. 不安と恐怖の発生
    痛みへの不安から、痛みを避けようとしてなるべく体を動かさないようになります。
  2. 身体機能の低下
    活動量が減ることで腰を支える筋肉が衰え、さらに体が動かせない状態に陥ります。
  3. 気分の落ち込み
    動けないストレスから精神的に塞ぎ込み、さらに脳の抑制機能が低下します。
  4. 痛みの慢性化
    結果として痛みがさらに悪化し、日常生活が困難になるという悪循環が完成します。

治療においては、この負のサイクルをいかに断ち切るかが非常に重要なポイントとなります。

慢性腰痛の治療法:薬物療法

脳に作用する薬として「デュロキセチン」や「トラマドール」などが使用されます。デュロキセチンは、痛みを和らげるセロトニンなどの効果を高める働きがあります。これでも痛みが改善しない場合は、モルヒネに近い強い鎮痛効果を持つトラマドールが検討されます。

また、神経の痛みが鋭い場合には、神経の過敏状態を抑えるプレガバリンミロガバリンが選択されます。これらと併せて、炎症を抑える「非ステロイド性抗炎症薬」を併用することもあります。

主な薬剤の種類と副作用
薬剤名 主な副作用
デュロキセチン 吐き気、食欲不振、頭痛、めまい、血圧上昇など
トラマドール 吐き気、眠気、便秘、長期間使用による食欲不振など
プレガバリン・ミロガバリン めまい、ふらつき、眠気、足のむくみなど
非ステロイド性抗炎症薬 胃粘膜障害、腎機能障害など

近年では、副作用が比較的少なく、全身に効果が及ぶジクロフェナクナトリウム貼付剤も利用されています。これは胸や腕などどこに貼っても腰痛に効果を発揮するため、皮膚のかぶれを予防しながら治療を継続できるメリットがあります。

身体を動かして治す運動療法

慢性腰痛の改善には、ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動が推奨されます。痛みが強い場合は、腰への負担が少ない水中ウォーキングから始めるのが安全です。

また、腰を支える筋力を強化するスクワットも効果的ですが、無理に回数をこなす必要はありません。例えば「トイレで立ち座りする際にゆっくり動く」といったように、日常生活の動作をトレーニングに変えることが継続のコツです。

認知行動療法による心のケア

認知行動療法とは、カウンセリング等を通じて「痛みがあっても動ける」という自信を取り戻す心理療法です。目的は「痛いから何もできない」という思考を、「痛くてもこれだけできた」という前向きな捉え方に変えることにあります。

「孫の送り迎えに行く」といった小さな目標を立て、それを達成することで自己効力感を高めていきます。こうした成功体験の積み重ねが、結果として脳の機能を活性化させ、痛みの軽減に繋がっていくのです。

当院での治療

当院では腰痛に対して下記の治療を行っています。

ハイドロリリース注射

トリガーポイント注射

プロロセラピー

ブロック注射

AKA(関節運動学的アプローチ)

物理療法

運動器リハビリテーション(予約制)

漢方療法

AWG療法

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