糖化の取説〜肌ホネ血管アンチエイジング(あしたが変わるトリセツショー)
糖化は老化を早める万病の元
糖化は美容や老化だけでなく、寿命にも深く関係している現象として非常に注目されています。私たちの体の多くを占める筋肉、骨、臓器、皮膚、爪などの主成分はたんぱく質です。ここに血液中の余分な糖が結びつき、たんぱく質が硬く茶色く変色してしまう現象が糖化です。
これは肉を焼いたときに茶色く変化するコゲと似た現象で、人間の体温によって長い時間をかけて進行します。糖化によって変質したたんぱく質はAGE(終末糖化産物)と呼ばれ、一度生成されると元の状態に戻りにくい極めて厄介な物質です。
AGEsが引き起こす全身の健康被害
糖化が体内のさまざまな部位で起こると、深刻な老化現象や疾患の原因となります。
| 部位 | 主な影響・疾患 |
|---|---|
| 皮膚 | しみ、シワなどの肌老化 |
| 骨 | 骨粗しょう症 |
| 脳 | 認知症、脳梗塞 |
| 血管・臓器 | 心血管疾患、動脈硬化、腎臓病、肝臓病、糖尿病、がん |
研究によれば、AGEは血管をボロボロにする要因となり、多くの生活習慣病の引き金になると考えられています。
糖化測定でわかる寿命と病気のリスク
2018年にオランダのフローニンゲン大学が発表した研究では、7万人以上の健康な人を対象に糖化測定器による調査が行われました。その結果、AGEの蓄積度が高いグループは低いグループに比べ、糖尿病や心臓病のリスクが3倍、死亡リスクが5倍になることが判明しました。
驚くべきことに、コレステロール値や血圧に関わらず、AGEが高いだけで死亡リスクが有意に上昇していました。このことから、体内の糖化度を測定することは、病気や老化のリスクを予測する指標として非常に有効であるとされています。
日本国内でのAGE測定について
日本でも一部の医療施設で糖化測定器を用いた検査が可能です。自身の糖化度が気になる方は、かかりつけの医師に相談するか、インターネットで糖化測定器導入施設を検索して確認することをお勧めします。
糖化リスクの高い人の特徴と生活習慣
糖化はもともと糖尿病患者に見られる症状として研究されてきましたが、近年の調査により、血糖値が正常な健康な人の間でも糖化が進んでいるケースがあることが分かってきました。
昭和大学の山岸昌一教授が健康な日本人1万人を対象に行った調査では、糖化が進んでいる人に共通する生活習慣が明らかになっています。以下のチェックリストで、ご自身の状態を確認してみましょう。
あなたの体はどれだけコゲている?糖化度チェック
| 運動不足 | 30分程度の運動を週1回以下しか行わない |
|---|---|
| 睡眠不足 | 5時間未満の睡眠が週4日以上ある |
| 嗜好品 | 甘いものをよく摂取する |
| 食習慣 | 朝食を抜くことが多い |
| 食後の体調 | 食後に急激な眠気を感じることがある |
| 日中の体調 | 夕方に倦怠感やだるさを感じることがある |
| 食事の内容 | コゲの多い食品や加工食品を好んで食べる |
| 飲酒 | アルコールをほぼ毎日飲む |
| 喫煙 | 現在タバコを吸っている |
糖化リスクの判定目安
| 3〜4つ該当 | 糖化リスクに注意が必要です |
|---|---|
| 5つ以上該当 | 糖化リスクに要注意な状態です |
糖化は長い時間をかけて徐々に進行するため、短期間での劇的な改善は困難です。まずは自身の習慣を見直し、糖化しにくい生活習慣を継続することが何よりも大切です。
隠れた糖化リスク「食後高血糖」の対策
糖化年齢が実年齢より高いと判定された人を調査したところ、健康診断の数値が正常であっても、5人中4人に食後高血糖が見られました。
食後に血糖値が180mg/dLを超えると要注意です。通常の検診で測定する空腹時血糖では見落とされやすいため、隠れ高血糖とも呼ばれます。この状態を放置すると、血液中の余分な糖によって糖化が加速する恐れがあります。
血糖値を抑える「ちょこっと運動」の実践
東京慈恵会医科大学の西村理明教授が推奨するのは、食後にちょこっと動くというシンプルな対策です。太ももなどの大きな筋肉を動かすことで、食後に上昇した糖を効率よく消費できます。
効果的な運動方法のポイント
- 階段の上り:膝を90度曲げる一段飛ばしが理想的。やや前かがみで太ももに重心を置きます。
- 階段の下り:膝の曲げは最小限にし、音を立てないように筋肉を意識して着地します。
-
運動を開始するタイミング
食後15分から30分経過した頃に開始するのが最も効果的です。 -
運動の間隔と頻度
食後2時間の間、30分に1回のペースで行うのが理想。1回の運動は1〜2分で十分です。 -
日常生活への取り入れ方
階段に限らず、スクワットや早歩き、あるいは立っているだけでも効果があります。
大切なのは毎日無理なく続けることです。1フロア上のトイレを利用する、30分に1度は立ち上がって動くなど、日々のルーティンに組み込んで、糖化を防ぐ健やかな体づくりを目指しましょう。
当院での治療
当院では糖化に対して、AWG療法(自費)を行っています。
