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睡眠の悩み 「脚が不快で眠れない レストレスレッグス症候群」(きょうの健康)

[2026.04.09]

レストレスレッグス症候群は早期の治療で改善が期待できる病気です

日本人の1~3%が罹患しているとされ、特に女性に多く見られる病気です。原因は完全には解明されていませんが、ドパミン作動性神経の機能障害や鉄不足が関係している可能性が指摘されています。慢性腎不全、鉄欠乏性貧血、妊娠、糖尿病などが引き金になることもあります。比較的治療法が確立している病気ですので、症状に心当たりがある場合は早めに医療機関を受診してください。治療では鉄剤の服用のほか、症状に合わせてパーキンソン病の治療にも使われるドパミン受容体作動薬などが処方されます。

レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群)とは

レストレスレッグス症候群は、夕方から夜にかけて、脚に「むずむずする」「ピクピクする」といった異常な感覚が生じる病気です。それと同時に、脚を動かさずにはいられない衝動が起こるのが特徴です。以前はむずむず脚症候群と呼ばれていましたが、むずむず感以外にも多様な異常感覚が現れるため、現在の名称に変更されました。

この病気は子どもから高齢者まで幅広い年代で発症し、日本では人口の約1~3%に認められます。男女比では女性が男性の約2倍と多くなっています。また、患者さんのうち約3割は、なかなか寝付けないなどの睡眠障害に悩まされていると推測されています。

脳内のドパミン機能低下と鉄不足が主な要因

レストレスレッグス症候群の主な原因の一つとして、脳内の神経伝達物質であるドパミンの働きの低下が挙げられます。1980年代、パーキンソン病の治療薬であるドパミン受容体作動薬がこの病気にも有効であることが判明し、ドパミンの関与が強く示唆されました。ただし、この病気になったからといって、将来必ずパーキンソン病を発症するわけではありません。

もう一つの重要な要因は鉄不足です。鉄分が不足しやすい妊娠中の方によく見られるほか、鉄欠乏性貧血の方が鉄剤を服用することで症状が改善することも分かっています。鉄はドパミンを生成するために不可欠な栄養素であるため、鉄不足がドパミンの機能低下を招いていると考えられています。また、特に若い世代で発症する場合は、家族に同様の症状があるといった体質的な要因も関係しています。

腎臓病や透析治療との関連性

腎臓病で透析治療を受けている方のうち、約2割にレストレスレッグス症候群が合併していると報告されています。腎機能が低下すると貧血や鉄の代謝異常が起こりやすくなり、それが脳内のドパミンに影響を与えて発症につながるのではないかと考えられています。

不眠や疲労感だけでなく抑うつ症状を伴うことも

長年、原因不明の不眠に悩み続け、40代になってようやくこの病気と診断されて治療を受け、快眠を得られたというケースも少なくありません。睡眠が妨げられることで、強い疲労感気分の落ち込みを伴うことがあります。国内の研究では、患者さんの約3割に、意欲が低下する抑うつ状態が見られると報告されています。なお、夜間に眠れなくても、日中に必ずしも強い眠気が出るとは限らないのもこの病気の特徴です。

他の病気と間違われやすい点に注意が必要

レストレスレッグス症候群は一般的にまだ認知度が低いため、別の病気を疑って受診する方が多くいます。例えば、不眠症と考えて睡眠外来へ、脚の違和感から整形外科へ、皮膚のかゆみから皮膚科へ行くといった具合です。しかし、一般的な検査では異常が見つからず、原因不明のまま悩み続けるケースも少なくありません。

また、注意したいのは抗うつ薬の使用です。うつ症状を併発している場合、処方された抗うつ薬の種類によっては症状を悪化させてしまう恐れがあるため、専門医による慎重な判断が必要です。

レストレスレッグス症候群を診断するセルフチェック

ご自身の症状がレストレスレッグス症候群によるものかどうか、以下の手順でチェックしてみましょう。

  1. 主要な4つの症状を確認する
    以下の4項目すべてに当てはまるか確認してください。
    ・脚を動かさずにはいられない衝動と異常感覚がある
    ・安静にしているとき(座る、横になる)に症状が出る
    ・脚を動かす(歩く、伸ばす)と症状が軽くなる
    ・夕方から夜間にかけて症状が現れる、または強くなる
  2. 頻度と生活への影響を評価する
    症状が週に3回以上あり、それが3か月以上続いているか。また、その症状のせいで仕事や学業、日常生活に支障が出ているかを確認します。
  3. 他の要因を除外する
    その症状が、他の病気やアルコール・カフェインの摂りすぎ、喫煙などの習慣で説明できないものかを確認します。
  4. 専門の医療機関を受診する
    上記の項目に当てはまる場合は、レストレスレッグス症候群の可能性が高いと言えます。脳神経内科や睡眠外来、不眠外来などの専門医に相談しましょう。

症状を改善するための主な治療薬

レストレスレッグス症候群は、適切な薬物療法によって多くの場合、症状の改善と睡眠の質の向上が見込めます。

薬剤の種類 特徴と使用の目安
鉄剤 血液検査でフェリチン(貯蔵鉄)の値が75ng/mL未満の場合、第一に検討されます。
ガバペンチン エナカルビル 中等症以上の症状がある場合に推奨されるお薬です。
ドパミン受容体作動薬 重症の場合に検討されます。効果は高いですが、長期間の使用で症状が早まったり強まったりする増悪(オーグメンテーション)に注意が必要です。

妊娠中の方や子どもの治療について

妊娠中の方は、お薬の使用を最小限に抑え、鉄剤による補充を基本とします。軽症なら出産後に和らぐこともありますが、自己判断せず医師と相談してください。子どもの場合も鉄不足の確認が優先されます。鉄剤以外の薬については、安全性のデータが十分ではないため、医師による極めて慎重な判断が求められます。

日常生活で取り組めるセルフケアと対策

生活習慣を整えることで、症状の緩和が期待できます。以下のポイントを意識してみましょう。

  • 適度な運動:就寝前の軽い散歩やストレッチは血行を良くし、症状を和らげます。ただし、激しすぎる運動は逆効果になるため控えましょう。
  • 温度調節:脚を温める、あるいは冷やすことで楽になる場合があります。自分に合う方法を試してください。
  • 嗜好品の制限:夕方以降のカフェインやアルコールは症状を悪化させます。喫煙も刺激となるため、禁煙が強く推奨されます。
  • 同じ姿勢を避ける:長時間座りっぱなしでいると症状が出やすくなります。こまめに動いたり、ストレッチを挟んだりすることが大切です。

当院での治療

当院ではレストレスレッグス症候群に対して、AWG療法(自費)を行っています。

AWG療法

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