睡眠の悩み 「ひとり暮らしの快眠処方せん」(きょうの健康)
「睡眠障害の有病率は、ひとり暮らしのほうが高い」という報告があるなか、ひとり暮らしの方が快眠生活を送るためのヒントを解説します。高齢者のひとり暮らしで「夜間にトイレに起きるためぐっすり眠れない」「仕事のため早朝に起床するが、夜寝付けない。テレビをつけて寝床に入るが効果がない」といった中途覚醒や早朝覚醒の悩み、また「昼間の外出先で眠いのを何とかしたい」という相談に対して、専門家が原因を探り具体的にアドバイスします。
ひとり暮らしに多い睡眠障害とその要因
睡眠に何らかの問題があり、生活に支障が出ている状態を総称して睡眠障害といいますが、ひとり暮らしの人は睡眠障害の有病率が高いことがわかっています。
その要因の1つとして考えられるのは、ひとり暮らしの場合、眠っている間に身体の変化や症状が起きても、その異変に周囲に気付いてもらいにくいという点です。また、家族など身近な人に相談できずに、ひとりで睡眠の悩みを抱え込むこともあるでしょう。ひとりで悩んでいると、思い込みや不安が強くなるケースもあります。例えば、睡眠時間が短いのは何か病気が隠れているからではないかといった心配が続くと、そのストレスにより不眠の症状が悪化することもあります。
ひとりで悩み続けるのではなく、早めに睡眠外来や不眠外来を受診することが推奨されます。近隣に専門外来がない場合は、精神科や心療内科でも診療を受けることが可能です。
夜中にトイレで目が覚めず朝まで眠るための対策
夜中の11時頃に就寝し、深夜2時半頃にトイレで目が覚めてしまうという悩みに対し、朝までぐっすり眠るための考え方を解説します。
加齢による睡眠の変化と寝床の時間
加齢に伴い、必要な睡眠時間は自然に減少します。70歳代であれば、平均的な睡眠時間は6時間を下回ります。つまり、夜11時から朝6時半まで眠るというスケジュールは、生理的にあまり現実的ではありません。ぐっすり眠ろうとするあまり、寝床に入っている時間が長くなり過ぎている可能性があります。そうなると眠りは浅くなり、夜間の途中で目が覚めやすくなります。まずは少しずつ寝床にいる時間を減らしてみましょう。
夜間頻尿への対応
夜に1回以上、排尿のために目が覚める状態を夜間頻尿と呼びます。高齢者は眠りが浅くなるため尿意を感じやすく、膀胱の機能低下により一度に溜められる尿量も減る傾向にあります。対策として以下の点に注意しましょう。
| 水分摂取 | 無理のない範囲で、就寝前の水分摂取を控える。 |
|---|---|
| 医療相談 | 症状が気になる場合は、かかりつけ医などに相談する。 |
| 照明の工夫 | 強い光は眠りを促すメラトニンの分泌を抑制するため、足元灯など微弱な照明を活用する。 |
夜の寝つきを良くして早朝起床に対応する方法
仕事の都合で起床が早い方が、夜の寝つきを改善するためのポイントは、日中の過ごし方にあります。
午後の睡眠と寝床での習慣を見直す
夜の眠りを妨げる大きな原因は、午後の睡眠と、寝つけないときにテレビをつけながら寝床に入ることの2点です。午後に数時間眠ってしまうと、夜の寝つきが悪くなり、眠りの質も低下します。また、就寝時のテレビ視聴は脳を刺激し、さらに睡眠の質を下げてしまいます。
体を動かしたりして午後に眠る習慣を我慢することで、次第に夜の就寝時間が早まり、テレビに頼らなくても自然に眠れるようになります。
日中のひどい眠りを防ぎ生活の質を向上させるコツ
夜中に目が覚めてしまい、その結果として日中の活動中(趣味の集まりなど)に居眠りをしてしまう場合の改善策です。
生活リズムにメリハリをつける
日中に強い眠気が生じるのは、夜の眠りが浅いことが原因と考えられます。大切なのは、生活のメリハリです。夜に寝床へ入る時間以外は、できるだけ横になる時間を減らし、身体を起こして過ごすようにしましょう。
疲れていてもソファーで横にならず、座って読書やテレビを楽しむように意識を変えるだけで、夜の眠りが深まります。その結果、日中の居眠りも自然と減っていくはずです。
快眠生活へ向けたステップ
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寝床で過ごす時間を調整する
必要以上に長く寝床に留まらず、自分の年齢に適した睡眠時間に合わせて入眠時刻を調整します。 -
日中の昼寝を控える
午後の長時間の睡眠を避け、日中はなるべく身体を起こして活動的に過ごします。 -
就寝環境を整える
寝床でのテレビ視聴を控え、夜間のトイレ時は強い光を浴びないよう照明を工夫します。 -
専門医に相談する
セルフケアで改善しない場合や、不安が強い場合は、睡眠外来などの専門機関を受診します。
当院での治療
当院では睡眠の悩みに対して、AWG療法(自費)を行っています。
