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命を守る! 「まさかの防災」グッズ&スマホ活用術(あしたが変わるトリセツショー)

[2026.05.10]

大地震が発生した直後、水や食料の確保と同様に重要となるのがトイレ対策です。

下水管の破損に気づかず水を流すと、自宅だけでなく集合住宅全体に甚大な被害を及ぼす恐れがあります。

また、トイレを我慢することによる健康被害は命に関わる重大なリスクとなります。

今回は、災害時のトイレ管理と健康を守るための備え、そして大切な人との安否確認方法について解説します。

大地震後のトイレトラブルと逆流のリスク

大地震の後にマンションなどの集合住宅でトイレを使い続けると、深刻なトラブルを招くことがあります。地盤沈下や液状化によって排水管が曲がった状態で高層階から水を流すと、わずか数回の排水で1階のトイレから汚水が噴出する恐れがあります。これは排水管内にたまった汚水が空気の通り道をふさぎ、空気の逆流が起きるために発生する現象です。

一軒家でも注意が必要な排水管の破損

こうしたトイレトラブルは集合住宅に限らず、一軒家でも同様に起こり得ます。排水管は地下を通っているため地震の影響を受けやすく、排水管の破損箇所から汚水が漏れ出る可能性も否定できません。地震直後は、安易にトイレの水を流さないことが鉄則です。

トイレの我慢が招く命の危険と健康被害

避難所などでトイレが使えない状態が続くと、排せつ回数を減らそうとして水や食料の摂取を控えてしまう人が少なくありません。しかし、この行為はエコノミークラス症候群などの命に関わるリスクを高めます。長時間同じ姿勢で過ごし、水分が不足すると血液中に血栓ができやすくなり、それが肺に詰まると呼吸困難や突然死を引き起こす原因となります。

能登半島地震における血栓の検出状況

新潟大学の榛沢和彦特任教授が能登半島地震の被災地で行った検診では、多くの被災者に血栓が見つかりました。特に避難環境が厳しい地域では、その割合が高くなる傾向にあります。

調査地域 血栓が見つかった割合(受診者のうち)
珠洲市 13.8%
穴水町 9.3%
輪島市門前町 8.7%
能登町 6.7%

(画像注釈:血栓が見つかった肺動脈のCT画像、血栓 / 画像提供:新潟大学 特任教授 榛沢和彦さん)

災害時の必須アイテムである携帯トイレの備蓄

大地震の直後は排水管トラブルを避けるため、携帯トイレを使用してください。携帯トイレには、排せつ物をシートに吸収させる「吸収シートタイプ」と、特殊な粉で固める「凝固剤タイプ」の2種類があります。

携帯トイレの必要量の目安

1人あたりの1日の回数 約5回(個人差があります)
最低限必要な備蓄量 1人あたり15回分(3日分)
推奨される備蓄量 1人あたり35回分以上(7日分)

※排せつの回数は個人差があるため、ご自身の状況に合わせた数量を多めに備えておくことが大切です。

携帯トイレ(凝固剤タイプ)の基本的な使い方

製品によって詳細は異なりますが、一般的な凝固剤タイプの使い方は以下の通りです。一度事前に練習しておくことをおすすめします。

  1. 便器と便座に袋をセットする
    まず、トイレの水がつかないように便座を上げて便器に1枚目の袋をセットし、その上から便座を下ろして2枚目の「排せつ物受け止め用」の袋をかぶせます。
  2. 凝固剤を入れて排せつする
    凝固剤を1袋すべて投入してから排せつします。凝固剤は大便にも使用可能です。投入タイミングは製品の説明書を確認してください。
  3. 袋を密閉して適切に処理する
    使用後は袋をしっかり結び、臭いが漏れないよう消臭袋やふた付きの容器に入れて保管します。自治体の指示に従い、燃えるゴミとして処分してください。

使用済みの携帯トイレを溜め込むと感染症の原因になるため、可能な限りこまめに処理を行いましょう。

災害時に働く愛他性の心理と事前の備え

災害時には、自分の利益よりも他人の利益を優先する愛他性という心理が強く働くことがあります。これは「大切な人を捜しに行きたい」という強い行動に繋がりますが、危険な状況下では二次被害を招くリスクもあります。

愛他性を防災の武器に変える

この心理を「災害が起こる前」に活用することが重要です。家具の固定や備蓄は面倒に感じがちですが、大切な人が下敷きになるのを防ぐと考えれば、備えへの意欲が変わるはずです。平時のうちに以下の対策を済ませておきましょう。

  • 家族会議:災害時の集合場所や連絡手段を事前に決めておく。
  • 非常食の贈答:大切な人へ非常食をプレゼントし、相手の防災意識を高める。

災害用伝言ダイヤル171の利用ガイド

大地震直後は電話がつながりにくくなりますが、NTTが提供する災害用伝言ダイヤル171は比較的つながりやすいサービスです。特定の電話番号をキーにして、録音されたメッセージをやり取りできます。

※毎月1日と15日は体験利用が可能です。いざという時のために、操作に慣れておきましょう。

災害用伝言ダイヤル171で録音する手順

  1. 171に電話をかける
    電話をかけると音声ガイダンスが流れます。
  2. 録音モードを選択する
    ガイダンスに従い、録音を希望する場合は1(暗証番号を利用する場合は3)を押します。
  3. 電話番号を入力する
    市外局番から電話番号を入力します。事前にどの番号を鍵にするか家族で決めておくとスムーズです。
  4. 回線種別の選択
    プッシュ式の場合は1を押し、ダイヤル式の場合はそのまま待ちます。
  5. 伝言を録音する
    ピーという音の後にメッセージを録音します。最後に必ず自分の名前を伝えましょう。

災害用伝言ダイヤル171で再生する手順

  1. 171に電話をかける
    録音時と同様に、まずは171へダイヤルします。
  2. 再生モードを選択する
    ガイダンスに従い、再生を希望する場合は2(暗証番号を利用する場合は4)を押します。
  3. 電話番号を入力する
    伝言を録音した人が設定した電話番号を、市外局番から正しく入力してください。
  4. 回線種別の選択
    電話機の種類に合わせて選択、またはそのまま待機します。
  5. 伝言を聞く
    録音されたメッセージが再生されます。複数ある場合はガイダンスに従って順次確認してください。

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