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まさかわたしが心不全? 「高齢者の対策 注意点は?」(きょうの健康)

[2026.02.10]

高齢の心不全患者がフレイルを合併すると、転倒のリスクもあがり、命が脅かされる事態におちいることもある。

70歳以上の高齢者や、過去1年で体重が5%以上減少した高齢患者はとくに注意したい。

また高齢の心不全患者にお勧めなのが心臓リハビリ

さまざまな職種の支援で、運動指導や食事指導を受けられ、相談もできる。

さまざまな人と関わるので社会参加のきっかけにもなる。

番組では実際の心臓リハビリ施設の取り組みも紹介する。

高齢者の心不全対策:早期発見と適切な対応

「年のせい」と見過ごさない

心不全は、80歳以上の10人に1人が発症するといわれています。

加齢や生活習慣が原因で発症することの多い「心臓の機能が低下した状態」です。

高齢者が心不全とつきあう上で、注意したい点をご紹介。

心不全の初期症状としては「息切れ」「むくみ」「食欲低下」などが挙げられます。

これらの症状は「年のせい」として見過ごされがちですが、そのままにしていると、心臓の機能が急に低下し、命に関わることもあるので注意が必要です。

心不全の予備軍と検査の重要性

高血圧や糖尿病などの生活習慣病、心筋梗塞や弁膜症などの心臓病のある人は、心不全の予備群です。

循環器内科を受診し、血液検査を受けることが推奨されます。

血液検査ではBNPというホルモンを調べます。

BNPは心臓に負担がかかると分泌されるホルモンで、心不全の重症度を測ることができます。

高齢者の心不全とフレイル

フレイルに要注意

高齢の心不全の人は、フレイルにも注意が必要です。

フレイルとは「加齢により心身が衰えた状態」で、「健康」と「要介護」の中間を指します。

栄養状態を良くする・体力をつけるなどの適切な対策によって回復する「可逆性」がありますが、一方で、肺炎や転倒など、少しのきっかけで要介護状態に移行する危険があります。

心不全の患者にはフレイルが多く、7割近くの心不全患者にフレイルまたはプレフレイルがあったという報告があります。

また、心不全患者がフレイルを合併すると、死亡リスクが1.4~1.7倍、入院リスクが1.3~1.6倍に上昇するといわれています。

高齢の心不全患者では、心臓の機能そのものよりも、フレイルや栄養状態が病気の経過を決めるとも言われています。

「フレイルの予防と改善」は、心不全とうまくつきあう上で、とても重要です。

フレイルチェックリスト

フレイルかどうかは、上のチェックリストで調べることができます。

当てはまった場合は、かかりつけ医に相談してください。

また、お住まいの自治体によっては、フレイルの相談窓口を設けている場合があります。

心臓リハビリテーションによるフレイル対策

フレイルを防ぐ「心臓リハビリテーション」

高齢の心不全患者に特におすすめの治療が心臓リハビリテーションです。

心臓リハビリでは、有酸素運動や筋力トレーニングを行い、全身の状態をよくすることで心臓の負担を抑えます。運動だけではなく、病気の再発や悪化を防ぐための「学習指導」、抑うつの改善のための「カウンセリング」なども含む包括的なプログラムです。

「フレイルの予防」にも効果があるとして、近年注目を集めています。

心臓リハビリのメニュー(一例)
血圧・体重測定 心不全などの心血管疾患をもつ患者にとって、心臓の負担やむくみの程度をみる重要な指標です。
医師の診察 ①の結果を受けて、体調の大きな変化がないか、医師による問診が行われます。また、むくみや息切れなどの心不全症状がないかを見て、運動できるかどうかの判断が下されます。
ストレッチ・筋力トレーニング(約15分間) 運動は、すべて理学療法士の指導のもと行われます。筋力トレーニングは、スクワットやもも上げなどを集団で行います。
有酸素運動(約30分間) トレッドミル(ランニング)やエルゴメーター(自転車)などの機器を使用して、有酸素運動を行います。運動の負荷や時間は、個人の病状や体調に合わせて調整されています。
クールダウン(約10分間) 主にストレッチを行います。このクリニックでは④有酸素運動の最中に、理学療法士や看護師、管理栄養士によるカウンセリングが行われます。生活習慣を聴き取ってアドバイスを行うとともに、運動中の息切れの程度を見て、患者にとって負荷が高すぎないよう調整を行います。毎週のカウンセリングは運動中に行いますが、定期的に別室で栄養指導やカウンセリングの場も設けているとのことです。

このように、心臓リハビリでは、医師だけでなく理学療法士・看護師・薬剤師・管理栄養士など多職種の専門家が連携して、患者の指導やカウンセリングにあたっています。

心臓リハビリには、運動による「体力向上」や「心不全症状の軽減」「不安や抑うつの軽減」などさまざまな効果があります。

心臓リハビリに通うことで、全死亡リスクが36%、再入院リスクが13%低下することもわかっています。

また「フレイルの予防」にも効果的です。

身体面だけでなく、通院してスタッフやほかの患者と関わることで、精神面への効果も期待できます。

心臓リハビリテーションの費用と施設情報

心臓リハビリテーションの費用・実施施設

心不全の人は、心臓リハビリを保険適用で受けられる場合があります。

上記の費用はあくまで目安です。

医療機関によって異なるので、直接お問い合わせください。

心臓リハビリを実施している施設は、下記のホームページで検索することができます。
「日本心臓リハビリテーション学会 心リハ実施施設」

専門医からのメッセージと当院の対応

専門医からのメッセージ

心臓リハビリに取り組む人が増えれば、心不全の悪化やフレイルで苦しむ人が減ると思うので、ぜひ実施を検討してほしいです。

場所や体力の問題から、通院が難しい方もいらっしゃるかもしれませんが、主治医に相談してくだされば、自宅でできるトレーニングを提案することもできます。

心臓リハビリを利用して、心不全と上手につきあってほしいと思います。

当院での対応

当院では運動器リハビリテーション(予約制)を行っています。

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