お酒飲みすぎで「すい臓」溶ける?…「すい炎」数日で命を落とすことも!すい臓トラブルとその原因・治療法(健康カプセル!ゲンキの時間)
最新治療まで!暗黒の臓器・すい臓
お酒をあまり飲みすぎると「すい臓」が溶けてしまうかもしれません。「すい臓」を溶かしてしまう病気は「すい炎」と言い、重症化すると炎症が広がって合併症を起こし多臓器不全に。最悪の場合、心不全などにより数日で命を落としてしまうこともあります。しかも、すい炎患者は年々増えており、その原因はお酒だけでなく食事内容など生活習慣全般に意外な落とし穴が潜んでいます。「すい臓」のトラブルとその原因・治療法などを紹介します。
すい臓の働きとは?
胃の裏側にある「すい臓」。その機能の1つは「すい液」という消化液を十二指腸に送り込み、胃で溶かしきれなかった食べ物の消化を助けることです。そして、もう1つの機能は血糖値の調整をするインスリンなどのホルモンを作り分泌することです。そんな大事な機能を持つすい臓を溶かしてしまうのが「すい炎」です。
すい炎の症状と原因
急性すい炎の症状
急性すい炎は、すい液がすい臓自体を溶かしてしまい炎症を引き起こす病気です。“お腹の火傷”と言われており、うずくまるほどの激痛や、嘔吐・発熱などさまざまな症状が現れます。
急性すい炎の主な原因
| アルコールの過剰摂取 | 男性の急性すい炎の一番の原因は「アルコールの過剰摂取」です。アルコールを飲みすぎると、すい液の分泌機能に異常が起き、過剰に分泌されます。すると、出口を失ったすい液がすい管の外にあるすい臓内部に漏れ出します。軽度の場合は炎症で済みますが、重度になるとすい臓自体を溶かし、すい炎を引き起こしてしまいます。1日に日本酒だと2.5合(450mL)、ビールだと1.2L以上を飲酒すると、急性すい炎の発症リスクが2.5倍になる事がわかっています。 |
|---|---|
| 脂肪の多い食事 | 脂肪の多い食事を短時間で大量に食べると、すい液がたくさん出るのでアルコールと同じように急性すい炎を引き起こす原因になります。 |
すい炎がすい臓以外に及ぼす影響
すい炎によりすい臓が溶けると、周りの血管や他の臓器まで溶かしてしまいます。すると、さまざまな臓器に炎症が起こり、多臓器不全という状態になります。多臓器不全になると10人に1人は亡くなってしまいます。
暴飲暴食以外に潜むすい炎の原因
胆石性すい炎
胆石とは、胆嚢(たんのう)内で主にコレステロールが固まり結晶化したものです。胆石が移動し、すい液が出る場所でもある胆管の出口をふさいでしまうと、すい液が行き場を失い溢れてしまうのだとか。胆石は男女ともにおきますが、特に女性は女性ホルモンの低下の影響によりコレステロールが増えることでできやすいと言われていまる。
睡眠不足・ストレス
すい管の出口の開け閉めはホルモンによってコントロールされているため、ストレスや睡眠不足でホルモンバランスが崩れると出口が狭くなってしまいます。
すい炎再発の危険性
すい炎は、再発の危険性があるそうです。例えば、アルコール性で再発する人は20〜40%にのぼり、アルコールをやめない限り再発のリスクがあるのだとか。急性すい炎を繰り返すと慢性すい炎に移行する可能性もあります。
慢性すい炎とは
慢性すい炎になると、正常な細胞の破壊が進んで線維化が起き、すい臓自体が硬くなります。一度硬くなると二度と元には戻りません。また、慢性すい炎は急性を経ずとも発症することがあります。
気づきにくい慢性すい炎
慢性すい炎の初期は、急性すい炎のような強い痛みがないそうです。「少しお腹が痛い」「胃が痛い」程度なので、継続して飲酒することで気づかない間に小さな炎症がすい臓全体に広がってしまうことがあるのだとか。慢性すい炎は「すい臓がん」の原因の1つでもあるため注意が必要です。
健康診断で「すい炎」をチェックしましょう
すい炎は、健康診断などの血液検査でも気づくことができます。血液検査の「アミラーゼ」「リパーゼ」はすい臓の酵素を示す数値で、すい炎になると上がりやすい。急性すい炎はもちろん、慢性すい炎の初期の段階でも数値は上がるので、ぜひ毎年の健康診断でチェックしてみてください(アミラーゼ:基準値44〜132、リパーゼ:基準値13〜55)。慢性すい炎も初期に発見できれば、アルコールを控えるなど生活習慣の改善ですい臓は元に戻る可能性があります。
進行するまで症状がないことも 見つけにくい「すい臓がん」
日本人の死亡数第3位「すい臓がん」
すい臓がんは、30年前に比べると10倍以上に増加。現在、胃がんを抜いて日本人の死亡数第3位まで上がっています。高脂肪・高カロリーの食習慣、糖尿病・肥満・喫煙などが増加の原因。
早期発見が難しい「すい臓がん」
すい臓がんは早期発見が治療の鍵となりますが、すい臓がんを見つける検査法の1つ超音波検査では、胃の奥にあるすい臓がほとんど映らないため早期発見が難しい。
すい臓がん治療の最前線:最新の早期発見法とは?
最新の早期発見法「超音波内視鏡」
通常の超音波検査は腹部の上から行いますが、すい臓は胃の裏にあり細かいところまで見えません。一方、超音波内視鏡は口から胃に挿入し、胃壁越しや十二指腸からも隣にあるすい臓に超音波を当てます。そうすることで、腹部の超音波検査では限界があるところをより鮮明に映し出し、超早期のがんや慢性すい炎の発見にもつながる。
異常が見つかった場合の対応
もしも超音波内視鏡の検査中に異常が見つかった場合は、内視鏡に付いている細い針で異常のある組織を吸引し、さらに詳しい検査を行うことができます。
当院での治療
当院ではすい炎・すい臓がんに対して、AWG療法(自費)を行っています。
