「肩」改訂版 新ワザ!まさかの股関節ストレッチで不調改善SP(あしたが変わるトリセツショー)
肩の不調を改善するためには、肩甲骨と腕の骨が連動して動く肩のリズム(肩甲上腕リズム)を整えることが大切です。ここでは、肩の不調の原因から、自宅で簡単にできるセルフチェック、肩甲骨や腱板をケアする効果的なエクササイズまで詳しくご紹介します。
肩の不調対策の新法則!注目は肩のリズム
肩の不調の原因となる肩のリズムの崩れ
肩の不調を訴える多くの方が陥っているのが肩のリズムの崩れです。実際に肩の不調を訴える方を対象に検査を行ったところ、ほとんどの方に肩のリズムの崩れが確認されたという報告もあります。
肩甲骨の動きが鍵を握る肩甲上腕リズム
肩のリズムとは、肩甲骨と腕の骨(上腕骨)が連動して動く比率のことで、医学的には肩甲上腕リズムと呼ばれています。
この比率は1対2が理想とされています。たとえば、腕を真上(180度)まで挙げた場合、肩甲骨が60度、腕の骨が120度動くのが理想的な状態です。
実際の動きがこの比率から大きく外れていると、肩に過度な負担がかかり不調を引き起こしやすくなります。肩の不調を感じている方の多くは、肩甲骨の動きが悪くなっている傾向があります。
筋肉の連動不足が肩のリズムを崩す原因
理想的な肩のリズムを生み出すために、肩甲骨の周囲には17種類もの筋肉が存在しています。スマートフォンやパソコンの使用によって姿勢が悪くなると、筋肉の連動性が崩れて肩のリズムが乱れる原因になります。
あなたの肩の状態を確認する簡単セルフチェック
セルフチェック1:肩のすくみチェック
手を胸の鎖骨あたりにあて、手のひらを密着させたまま肘を無理のない高さまで上げます。このとき、首の付け根から肩がすくむように上がってしまう場合は、肩のリズムが崩れている可能性があります。
セルフチェック2:前にならえチェック
両手を肩の高さまで上げて「前にならえ」の姿勢をとります。このとき、左右で肩の高さに差が生じている場合は、腕の骨の動きが低下しているサインです。
肩のリズムを整える肩甲骨エクササイズ
アプローチすべき4つの重要筋肉
肩のリズムを効率よく整えるためには、肩甲骨の動きに関わる以下の4つの筋肉をバランスよくケアすることが大切です。
- 広背筋(こうはいきん)
- 肩甲挙筋(けんこうきょきん)
- 前鋸筋(ぜんきょきん)
- 僧帽筋下部線維(そうぼうきんかぶせんい)
エクササイズを行う前の注意点
以下の点に注意しながら、3種類のエクササイズを1セットとして1日1回から3回を目安に行ってください。
- 「前にならえ」のセルフチェックで左右差があった方は、僧帽筋下部の運動は控えてください。
- 肩関節の脱臼歴がある方や、強い痛みを感じる場合は無理に行わず中止してください。
- 開始して数日間は、軽い筋肉痛のような違和感が生じる場合があります。
より詳しい手順を確認したい方は、改訂版・肩の健康の取扱説明書PDFもあわせてご活用ください。
広背筋と肩甲挙筋を伸ばすストレッチ
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肩甲骨の位置を確認する
手を反対側の肩の後ろ側に回し、指先で骨の突起(肩甲骨)を探します。 -
肩甲骨を押さえる
もう片方の手を使って、確認した肩甲骨を下方へ軽く押さえます。 -
首と体を倒してキープする
反対側の手で肘をつかみ、首を斜め前に倒しながら体を傾けた状態で20秒間キープします。背中の広背筋が心地よく伸びているのを感じましょう。 -
反対側も同様に行う
左右を入れ替え、反対側も同様に20秒間伸ばします。硬くなりやすい筋肉をほぐすことで、肩甲骨の回旋運動がスムーズになります。
前鋸筋を鍛えるエクササイズ
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肘を合わせる
体の正面で両肘をぴったりと合わせます。 -
肘を上へ引き上げる
肘をつけた状態を維持しながら上に向かって引き上げます。肩に余計な力を入れず、脇の下を意識することが大切です。 -
上下運動を繰り返す
この上下運動を10回繰り返します。前鋸筋が鍛えられ、肩甲骨の滑らかな動きを促します。
僧帽筋下部線維を鍛えるエクササイズ
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後頭部で手を組む
両手を頭の後ろで組み、肘をしっかりと後方へ引いて胸を張ります。 -
肩甲骨を引き寄せる
息を吸いながら、左右の肩甲骨を背骨に向かってギュッと引き寄せます。 -
力を緩めて繰り返す
息を吐きながらゆっくりと力を緩めます。この動作を10回繰り返すことで、前側に傾きがちな肩甲骨を正しい位置へ戻す効果が期待できます。
肩の安定性を高める腱板ケア
肩の動きを支える腱板の重要性
肩関節は股関節に比べて可動域が広い反面、非常に不安定で脱臼しやすい構造をしています。この関節を安定させているのが、棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋の4つの筋肉から構成される腱板(けんばん)です。腱板は、腕の骨が関節から外れないようにしっかりと支える役割を担っています。
腱板エクササイズで肩の機能を取り戻す
腱板の機能が低下すると、肩の痛みや可動域制限につながります。医療現場のリハビリテーションでも取り入れられている腱板エクササイズを継続することで、肩の不調改善や安定性の向上が期待できます。
腱板エクササイズのやり方
※強い痛みを感じる場合は直ちに中止してください。
腱板エクササイズ1:外旋運動
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脇にタオルを挟む
折りたたんだタオルを脇の下にしっかりと挟みます。 -
うちわを持って外側へ開く
肘の角度を固定した状態でうちわを持ち、腕を外側へ開ききるところまで引き、軽くあおぎます。手首のスナップを使わず、腕全体であおぐのがポイントです。 -
左右それぞれ行う
左右各10回を1セットとし、1日3回を目安に実施します。
腱板エクササイズ2:内旋・押し込み運動
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お腹にタオルを置く
丸めたタオルをお腹の前に当て、その上に手を添えて軽く胸を張ります。 -
タオルを軽く押す
肘の位置を動かさないように注意しながら、手でタオルを軽くお腹に向かって押し込みます。 -
左右それぞれ行う
こちらも左右各10回を1セットとし、1日3回を目安に行いましょう。
全身の姿勢を整えるあぐらストレッチ
姿勢の改善が肩の負担を軽減する理由
肩の不調を抱える方の多くは、肩甲骨が前に出る巻き肩や猫背、骨盤が後ろに倒れる骨盤後傾を伴っています。
あぐらストレッチによって殿筋群(お尻の筋肉)を柔軟にすると、後傾した骨盤が立ち上がり、自然と美しい姿勢が保たれます。その結果、肩甲骨が本来の正しい位置に戻りやすくなり、肩の痛みの軽減につながります。
※腰・膝・股関節など、お尻以外の部位に強い痛みが出た場合は中止してください。
あぐらストレッチの手順
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準備運動として最初に行う
あぐらストレッチは、肩甲骨エクササイズや腱板エクササイズの前に行うことで全体の効果をより高めます。 -
足首を反対側の足に乗せる
椅子などに座り、片方の足首をもう片方の太ももにあぐらを組むように乗せます。乗せた足はなるべく床と水平を保ちます。 -
すねの上に拳を重ねる
両手で拳をつくり、すねの上に重ねて置きます。 -
背筋を伸ばして前傾する
背筋を伸ばしたまま、胸を拳に近づけるイメージでゆっくりと上半身を前へ倒します。 -
お尻の伸びを感じてキープする
お尻からもも裏にかけて伸びているのを感じながら、5秒間キープします。 -
左右交互に行う
足を入れ替え、左右各5回ずつ(計10回)を目安に行いましょう。
当院での治療
当院では肩の不調に対して下記の治療を行っています。
